新しい生活を得ようとしている子と2回目に会うことになった。
自分も今は実家暮らしだが、この子を連れて、となると新居を探さなくてはいけないだろう。
あとは何せ、出会い系で遊ぶのは趣味である。これを許容してくれ、というのは無理がある、と思った。
しかし、その子は何気なく言った。
「出会い系で遊ぼうが浮気しようがかまわない。ただ、それを家には持ち込まないでほしい。家は安心して生活できるところにしたい。清潔にいられて、食べ物がちゃんとあって、しっかり眠れる。それでいい」
これは年貢の納めどきか、と感じた。
今まで、出会い系でたくさんの女性と接してきた。
もちろん初めから交際するつもりなど無い、一夜限りの関係の女性がほとんどだ。
こちらが交際してほしいくらいの魅力的な子もいたが、何かしら訳ありだったりしてお金がかかりすぎるので断念したこともある。
それが今回はまっさらからのスタートである。相手も続く関係を望んでいる。
18歳。
法律が変わったので成人だ。
その日は二人で回転寿司に行った。
「初めて来た」とその子は興奮気味だ。
あっというまにタッチパネルでの操作を覚え、次々に注文していく。
僕もお腹がすいていたのでたくさん食べた。
「美味しかった。おなかいっぱい」
その子はにっこりと微笑んだ。
幸せってこういうことかもしれない、と、出会い系で遊んできて初めて思った。
では、また。